平成16年度 ひたちなか市施政方針

○市政運営に関する所信を表明する本間源基市長
3月3日に開会した平成16年ひたちなか市議会3月定例会において,本間源基市長は平成16年度の市政運営に関する所信と基本的施策を表明しました。市報では,市議会初日に発表された『ひたちなか市施政方針』の全文を掲載します。
平成16年第1回ひたちなか市議会3月定例会の開催にあたりまして,ご提案申し上げました議案等の説明に先立ち,市政運営に関する所信の一端を申し上げ,市民並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
地方分権一括法の施行により,国と地方の関係は,適切な役割分担に基づく対等・協力の関係へと移行したところですが,地方の財政的な自立を担保する抜本的な措置が講じられなかったことから,目下,国では国庫補助金・負担金の廃止・縮減,地方交付税の見直し,地方への税源移譲を並行して行う三位一体の改革が進められております。
全国市長会など地方6団体は,地方の歳出規模と地方税収入の乖離をできるだけ縮小するという観点にたち,地方税改革による国から地方への税源移譲等を早急に進めるよう求めてまいりましたが,平成16年度の地方財政計画では,所得税の一部が所得譲与税として移譲されたにすぎず,また地方交付税及び臨時財政対策債が大幅に削減され,真に自立的な財政運営を進めることが可能とは言い難い状況になっております。
これは,国の財政再建を優先した地方への負担転嫁の結果であり,改革の理想とは大きくかけ離れた内容であることから,今後とも地方の意見を国に対して強く働きかけていくことが必要と考えております。
一方,地方におきましても,国に依存するこれまでのような行財政運営から脱却し,地方自治の原点に立ち帰り広く市民の皆様の参画を得ながら,多様化する市民ニーズに対応した行政サービスの向上に努めていくことが求められております。
私は,市長就任以来,「誰もが暮らしたくなる,元気なひたちなか市」の実現をまちづくりの目標として掲げ,議員各位をはじめ,市民の皆様のご理解とご協力のもと,産業の活性化,市民ネットワークの構築,行財政改革の推進などに重点的に取り組んでまいりました。
本市発展の中核をなすひたちなか地区におきましては,東海村に建設中の大強度陽子加速器の完成を期に研究開発機能の集積や新たな産業の創出が期待されるとともに,去る2月には常陸那珂港の新たな基幹航路となる北米定期コンテナ航路の開設が決定し,国際物流拠点として大きな飛躍を遂げようとしております。
また,本市は15年度からまちづくり特例市の指定を受け,県からの権限移譲により自己決定権の強化を図ってまいりましたが,市民の皆様の活動につきましても,安心・安全なまちづくりに向けた自治会の取り組みが一層活発化するとともに,産業支援や福祉分野等で社会貢献活動を行うNPOが創設されるなど,自主・自立のまちづくりに向けた新たな動きが見られるところであります。
一方,本市の財政は,歳入では個人市民税の減収や地方交付税の大幅削減による一般財源の減少が見込まれ,さらに歳出におきましては,扶助費等の社会保障費が増加する中で,財源を市債や基金繰入金に依存せざるを得ない厳しい状況となっております。
このため,引き続きひたちなか市民債発行等による資金調達手段の拡大を図るとともに,受益と負担の関係を明確にし,市民の皆様の理解を得ながら,使用料や手数料等の歳入の見直しを行うこととしております。
また,事務事業の見直しや予算の効率的執行に努めながら,市債残高の縮減,借地の解消などに取り組み,将来の財政負担の減少を図るとともに,限られた財源を重要度の高い事業に集中的に配分することにより,時代に即した効率的な行財政運営を図ってまいりたいと考えております。
また,このような取り組みにあたりましては,職員一人ひとりが,まず問題意識を持ち,市民の皆様の視点に立って事業効果や経済性を検証していくことが必要ですので,職員の能力向上や意識啓発に努めてまいります。
本市は本年11月に合併10周年となります。私は,本市の大いなる発展可能性を活かして,国際港湾公園都市の実現に向け着実に都市基盤の整備を図るなど,中長期的な課題に対応していくとともに,市民サービスや福祉の向上をめざし,様々な分野で活発化してきている市民活動に対するコーディネート機能を果たしながら,市民の皆様との協働のもと,真にゆとりと豊かさが実感できるまちづくりのため,一層の努力をしてまいりたいと考えております。
このような基本認識のもと,16年度に重点的に取り組むべき事項について,以下に所信を申し上げたいと存じます。
第1は,産業活性化による
まちづくりの推進であります。
○上空から見たひたちなか市
私は,元気なまちづくりを進めるためには,まず地域の雇用と経済を支える産業の活性化が大切であると考え,産業活性化調査を実施してまいりましたが,今後意欲のある企業を支援するシステムを構築するため,短期的,中長期的な施策に分けた,段階的かつ継続的な活性化策を進めていくことが必要と考えております。
本市といたしましては,ひたちなかテクノセンター内にテクノロジートランスファーセンターを創設して産業活性化コーディネーターを配置し,積極的に市内企業を訪問しながら,企業ニーズに応じた適切な指導助言や相談を行い,既存産業のパワーアップに努めてまいります。さらに,中長期的にはひたちなか地区への研究集積や高度な生産技術の活用,産学連携により新産業の創出を促進してまいりたいと考えております。
また,このような産業活性化のためのプログラムを推進するため,産業活性化フォーラムを開催し,異業種の交流や情報交換・連携の促進に努めるとともに,産業活性化施策についての評価・提言を行う産業活性化戦略会議が商工会議所に設置されることから,その運営を支援してまいります。
さらに,中小企業の資金需要に対応するため,市内金融機関や信用保証協会と連携して中小企業事業資金融資制度等の普及啓発を図るとともに,新規創業借入れに係る信用保証料補給制度を引き続き実施し,企業の新たな事業展開や創業支援に努めてまいります。

○田中後付近の商店街
中心市街地につきましては,居住機能や生活関連サービス機能の誘導に努め,暮らしと商業の結びついたまちへと転換することにより,活性化を図ってまいりたいと考えております。また,商店街の魅力を高めるため,引き続き商店街顔づくりやチャレンジショップ,コミュニティ交流施設の設置などによる空き店舗の活用を促進するとともに,新たに商店街の街路灯等の整備を支援してまいります。
那珂湊地区におきましては,国の中小商業活性化対策助成事業を活用してホームシールに代わるポイントカードの普及を促進し,地域に親しまれる商店街づくりを支援してまいります。
また16年度には,勝田・那珂湊の両商工会議所が合併し,ひたちなか商工会議所が誕生しますので,安定した財政基盤のもとに,産業振興のための中核的な役割を果たし得るよう支援してまいります。
農業につきましては,引き続き米の需給調整を推進するための生産調整対策,担い手・後継者の育成支援や基盤整備を行うとともに,農業集落排水事業による生活環境の改善に努めてまいります。

○那珂湊漁港周辺
水産業につきましては,那珂湊及び磯崎の漁港整備を行うとともに,漁協による養殖事業などのつくり育てる漁業の推進や漁船誘致による水揚げの増大を支援いたします。また,水産加工業協同組合によるインターネットを活用した水産加工品のPRや販路拡大,漁協女性部を中心とした地域水産物の付加価値向上や魚食普及活動を支援してまいります。

○ひたちなか地区(自動車安全運転センター)
ひたちなか地区につきましては,サイエンスフロンティア21構想やつくば・東海・日立知的特区計画の対象地域として大きな発展可能性を有しておりますので,産業集積促進奨励金及び不均一課税制度を県内外に広くPRしながら,常陸那珂工業団地及びその周辺への企業立地を促進してまいります。商業・業務地区につきましては,大型店の拡張が決定したことを受け,地元商業者のテナント参入の円滑化等に努めるとともに,国有地につきましては,土地利用の留保解除の方針が決定されたことに伴い,民間活力を導入した都市機能の充実を図るため,新たな土地利用計画をひたちなか地区開発整備推進協議会において協議・検討してまいります。
常陸那珂港につきましては,引き続き中央ふ頭地区や東防波堤の整備を促進するとともに,東日本における中核的な港湾をめざし新規航路開拓のためのポートセールスに積極的に取り組んでまいります。
また,広域連携物流特区計画を促進し,北関東自動車道により港湾と直結する栃木・群馬の荷主企業との連携強化や,港湾物流関連企業の誘致に努めてまいります。
第2は,観光振興による
まちづくりの推進であります。
○にぎわいを見せる量販店
私は,歴史,文化,自然など多くの貴重な資源に恵まれている本市において,これらの資源が,観光面で必ずしも十分に活用されてきたとは言えないのではないかと考えております。
このため,観光振興計画の策定に先がけて,16年度に観光振興研究会を設置し,総合的な観点にたった実効性のある観光振興施策の立案のための課題抽出や事例研究などに取り組んでまいります。
さらに,観光振興の推進母体である観光協会が,16年度に合併いたしますので,統一的な観光PRや事業活動の拡充に対し積極的に支援するとともに,観光政策の充実を図るため,現在の商工観光課及び経済課の観光部門を独立させ,観光振興課を創設いたします。
また,再生によるにぎわいの回復が待たれる阿字ヶ浦海岸につきましては,国・県・地元関係者などと連携し,引き続き海岸侵食防止のため養浜工事などの応急対策を講じてまいります。さらに,阿字ヶ浦海岸保全対策検討会において,離岸堤の拡充,突堤の設置等の恒久保全対策の方向付けを行うとともに,国営常陸海浜公園との一体的利用の実現を国に働きかけてまいります。磯崎海岸につきましても,岩場の良好な漁場環境を確保するため,磯崎漁港海岸保全対策検討会を設置したところでありますが,今後県や関係機関と連携して砂利撤去などに取り組んでまいります。

○ネモフィラの群生(国営ひたち海浜公園)
国営常陸海浜公園の整備につきましては,海岸線に面した東口ゲートやみはらしの丘などの供用が予定されておりますが,引き続き誰もが楽しむことのできるレクリエーションの場の創出や貴重な自然環境の保全について,積極的に国に働きかけてまいります。
また,本市を代表する産業交流フェア,ひたちなか祭りの充実に努めるとともに,ロック・イン・ジャパン・フェスティバルの継続的開催や青年会議所主催の全国高校生アマチュアバンド選手権大会を支援し,全国に向けてひたちなか市を情報発信してまいります。
第3は,市民との協働による
まちづくりの推進であります。

○パソコン・インターネット体験
私は,地域の問題は,住民自らが考え,解決するという住民自治を基本として,市民との協働のもとに自立性の高いまちづくりを進めていくことが今日の大きな課題であると考えております。
本市においては,市民憲章推進協議会,コミュニティ組織や自治会等の活動が活発に行われ,まちづくりに大きな役割を果たしてきておりますが,今後とも団体相互の連携強化の促進や自主的活動の支援を行ってまいります。
また,ボランティア,NPO等の市民団体の活動や相互の連携を促進するため,市民協働ネットワーク拠点施設として,勝田駅東口地区再開発事務所跡に「(仮称)ひたちなかまふれ愛ひろば」を設置し,市民団体自らによる運営を支援してまいります。
さらに,市民のまちづくりへの参画意識の醸成を図るため,市の施策の基本となる総合計画実施計画を新たにホームページに掲載するとともに,市報を通じて市の財政事情をよりわかりやすく公表するなど,市政に関する情報提供の充実に努めてまいります。
○身近なテーマで行われた市政懇談会
市政懇談会につきましても,毎年度実施している中学校区単位の開催に加えまして,身近なテーマについて関心のある市民の皆様の参加を得て,提言や意見交換を行う政策課題懇談会を開催してまいります。
また,パブリック・コメント,審議会の公開を引き続き実施するとともに,第2次総合計画策定に携わる総合企画審議会などの委員を新たに市民から公募してまいります。
さらに,産業経済,市民生活,福祉,芸術文化等の幅広い分野における市民の専門知識や能力を結集し,市政運営に活かしていく仕組みづくりの一環として,ひたちなか市まちづくりサポーターバンクを設置いたします。
また,市の公共施設につきましては,市民ニーズに即したよりよいサービスを効果的に提供する手法として,市民との協働運営が今日的課題となっておりますが,対象施設の選定や運営方法等を検討してまいります。
男女共同参画の推進につきましては,男女が互いにその人権を尊重しつつ,性別にかかわりなくその個性と能力を十分に発揮することのできる社会の形成をめざし,15年度に策定した基本計画のもとに,市民の意識啓発のための広報活動,男女共同参画フェスタや講演会の開催,エンパワーメントカレッジによる人材育成などの施策を総合的に推進してまいります。
国際交流につきましては,市民の国際理解を促進するため,青少年海外派遣事業の実施やひたちなか地球市民塾,国際交流サロン,国際交流スポーツの集いなどを開催するほか,市内在住の外国人を対象とした意識調査の結果等をふまえ,外国人にとっても,暮らしやすく活動しやすい環境づくりに努めてまいります。
第4は,人にやさしい
まちづくりの推進であります。
○子育て支援グループの活動
私は,本格的な少子・高齢社会の到来を迎え,誰もが住み慣れた地域できめ細かな福祉や保健などのサービスを受けられることが大切であり,そのため市民,地域,行政の役割分担と連携のもとに,子どもからお年寄りまでのライフステージに応じた適切な施策を展開していく必要があると考えております。
子育て支援につきましては,子どもを生み育てる環境整備を総合的,計画的に推進するため,次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を策定してまいります。また,市毛・津田の両保育所を統合した「つだ保育所」を開所し,新たに子育て支援センターを併設して児童相談機能の充実を図るとともに,一時保育を実施してまいります。さらに,民間保育所につきましても,計画的な施設整備や延長保育事業等を引き続き支援してまいります。
また,健康でいきいきと暮らすことができる環境づくりのため,新たに乳幼児,妊産婦の医療費の無料化のための自己負担への助成や小児救急医療体制の安定的確保のための支援を実施するとともに,地域自治会やボランティア団体により子育て支援のための「(仮称)子どもふれあい館」が市毛保育所跡に設置・運営されることから,その活動を支援してまいります。
放課後児童対策につきましては,昼間,保護者のいない小学校低学年の子どもたちが安心して健やかにすごせるよう,開設時間を延長する小学校を段階的に拡大するほか,ユニークな活動メニューを取り入れるなど運営の充実を図るとともに,民間学童クラブへの委託の拡充を行ってまいります。
高齢者福祉につきましては,介護予防・地域支え合い事業や在宅介護支援センター事業,小地域ネットワーク活動等を促進し,お年寄りが安心して暮らすことのできる環境づくりに努めてまいります。
障害者福祉につきましては,西大島地内の心身障害児療育訓練センターを増築し,待機児童の解消を図るとともに,障害者プランに基づき,ノーマライゼーションの実現に向けて障害者の社会参加やいきがいづくりを推進いたします。
保健事業につきましては,環境,福祉,医療,教育の分野など幅広い観点から健康に関する施策を総合的に展開するため,健康増進計画を策定いたします。また,市民が健康維持における生活習慣の大切さを理解し,自ら健康増進を図るため,新たに,自治会単位で実施するときめき元気塾事業や保健推進員が活動の中心となって進める元気アップ支援者育成事業に取り組んでまいります。さらに,市民の健康診断事業に前立腺がん検診や胃がん内視鏡検診を加えるなど,保健予防事業の充実を図ってまいります。

○ウォーキングで健康づくり
第5は,人づくりによる
まちづくりの推進であります。
○ティーム・ティーチングのようす
私は,まちづくりは人づくりから始まるものであり,特に,21世紀を担う心豊かで,たくましく,自ら課題を見つけ解決していく意欲や能力を備えた子どもたちを育んでいくことが大切であると考えております。
このため,ティームティーチングや生活指導員,心の教室相談員を引き続き配置していくとともに,障害のある児童の教育充実のため,学習介護援助にあたる介助員を新たに配置いたします。また,学級増に対応するため佐野小学校を改築するとともに,校舎の改築や大規模改造の緊急性,必要性を総合的に評価する学校施設整備優先度調査を実施し,今後市内小中学校校舎の計画的な整備に取り組んでまいります。
幼児教育につきましては,私立幼稚園就園奨励費補助や幼児教育研究講演会を引き続き実施するとともに,公立幼稚園の保育教材の充実に努めてまいります。
生涯学習につきましては,15年度に策定しました生涯学習推進基本計画に基づき,市民大学や公民館が主催する各種学級講座の運営について,市民の皆様の視点にたった開設時間の設定や内容の充実を図り,市民の自発的な生涯学習活動を支援してまいります。
また,図書館の施設整備や図書資料,視聴覚資料を充実するとともに,開館時間の延長など利用者へのサービス向上を図るため,NPOへの委託等を検討してまいります。
青少年健全育成につきましては,豊かな人間性を育む観点から,洋上学習,自然体験キャンプ,わくわくライフ町内留学隊事業等を引き続き実施いたします。
芸術文化の振興につきましては,市民の創造性や心の豊かさの向上に資するため,幼保小中学生芸術鑑賞事業や文化・スポーツ振興公社自主事業,文化協会等の芸術文化活動への支援を行うとともに,虎塚古墳の公開や史跡めぐり,埋蔵文化財講座等を実施してまいります。
また,市民のスポーツ・レクリエーションへの参加機会の拡充を図るため,総合運動公園周辺にふれあいジョギングロードを創設するほか,勝田全国マラソン大会,三浜駅伝競走大会の円滑な運営や体育協会,スポーツ少年団等の活動を支援するなど,市民の交流と健康づくりを推進してまいります。
第6は,環境に配慮した
まちづくりの推進であります。
○環境美化行動
私は,今日,地球規模で起こっている温暖化,オゾン層の破壊などが私たちの身近な生活環境に大きな影響を及ぼしており,地球環境問題について市民の理解を深め,市民と一体となってその解決に取り組んでいくことが大切であると考えております。
このため,環境基本計画に基づき資源循環型社会の形成をめざし,環境シンポジウムやふれあい講座等の啓発事業を実施するとともに,市民,事業者,行政が一体となって,エネルギーの消費,ごみ排出による環境影響の低減に努めるため,ごみの減量化や分別収集,資源回収等の事業を積極的に推進してまいります。また,エコオフィス計画に基づき,市自らが率先して省エネルギー,リサイクルの推進に取り組んでまいります。
最終処分場につきましては,現処分場の残余年数が約8年と想定されることから,新処分場の整備基本計画の策定に着手いたします。
なお,市民サービスの向上のため,一般家庭から排出される可燃ごみについて,これまでに加えて祝日・休日における収集を開始いたします。
街路樹や公園,学校などから排出される樹木の剪定枝につきましては,これまで焼却処分されておりましたが,資源循環などの観点から,剪定枝の堆肥化やチップ化の実証事業に取り組んでまいります。
環境保全対策につきましては,公害未然防止のため,大気,水質などの監視観測体制の充実に努めるとともに,生活環境の保全,災害の未然防止を図るため,土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例を制定してまいります。
また,良好な緑地を保全するため,新たに佐和・稲田地内の風致地区の指定に向け取り組んでまいります。
市営墓地につきましては,市民の墓地需要に応えるため,18年度竣工に向け,たかのす霊園拡張に係る基本設計に着手いたします。
第7は,安心・安全で快適な
まちづくりの推進であります。
○夜の防犯パトロール
私は,地方自治体の基本的な使命は,市民の生命・財産を守ることにあり,時代に即した安心・安全なまちづくりのため,ハード・ソフトの両面にわたる施策を積極的に推進していくことが必要であると考えております。
これまでも,自然災害,原子力災害等への対策に努めてまいりましたが,複雑多様化する現代社会の中で,従来の想定を超えた事態への対応を図るため,新たな取り組みが必要となっております。このため,庁内はもとより関係団体との連携を図る危機管理システムの構築を進めてまいります。
また,今回見直しを行った地域防災計画に基づき,震災規模に応じた広報体制の明確化や災害避難場所の増設等の防災対策を講ずるとともに,避難場所へ迅速に誘導するための表示板を引き続き整備してまいります。さらに,安心・安全への市民の関心の高まりを受け,これまでの防災に加え,自治会が自主的に実施する防犯を含めた安全なまちづくり活動を積極的に支援してまいります。
消防・救急につきましては,救急業務の高度化推進に伴う救急救命士の養成や高規格救急車を更新するとともに,第1分団コミュニティ消防センターの建替えを行い,安心・安全な市民生活を確保してまいります。また,北部地区の消防・救急体制の整備について,引き続き広域的な観点を含めた具体的な検討を進めてまいります。
交通安全対策につきましては,交通事故が多発していることから,警察署,交通安全協会,交通安全対策本部等と連携して,幼児,高齢者等に対する体験・実践型の交通安全教育等を推進し,交通安全意識の高揚を図ってまいります。また,歩道の整備やガードレール,カーブミラー等の交通安全施設の設置を進めるとともに,道路パトロールを強化し,道路の安全確保と交通の円滑化に努めてまいります。
幹線道路の整備につきましては,ひたちなか地区の物流幹線となる国道245号線の4車線化と湊大橋の架替え工事が円滑に進められるよう,引き続き国や県に働きかけてまいります。市道につきましては,東中根高場線,西原長砂線,津田猪山線等の改良を行い,市民生活における利便性の向上や混雑の解消に努めてまいります。
また,大雨時の浸水箇所を解消し,安全で住みよい生活環境の確保を図るため,緊急性・重要性の高い高場及び大島の流域浸水緊急対策事業や湊泉町,津田後台,稲田地内の一般排水路の整備,大川,おさえん川,下江川の河川改修等を実施してまいります。
下水道につきましては,生活環境の改善と公共水域の水質保全を図るため,第2次5ヵ年整備計画に基づき,幹線や枝線管渠等の整備を順次行ってまいります。
土地区画整理事業につきましては,地価の下落が進む中で,事業推進のための財源である保留地を計画的に処分することが難しい状況にありますが,国庫補助や交付金制度を活用した資金の確保等に努め,事業推進を図るとともに,進捗状況,収支見通しを踏まえた今後の事業のあり方について検討を行ってまいります。
公園につきましては,潤いのある都市環境の形成をめざし,小貫山第1公園について地域住民のご意見を聞きながら整備するほか,総合運動公園等の整備を引き続き進めてまいります。

○JR勝田駅
勝田駅東口地区再開発事業につきましては,本市玄関口にふさわしい空間の創出と車両の混雑解消のため,15年度に駅前広場整備を中心とした事業手法の見直し調査を進めてまいりましたが,今後,民間活力の導入なども含めた段階的な駅前整備について,地権者及び関係機関と協議・調整をしてまいります。
公共交通対策につきましては,規制緩和による不採算バス路線廃止の動きが加速しておりますので,市民ニーズ調査の結果をふまえ,高齢者をはじめとする交通弱者のため,コミュニティバスの確保等について今後の方向付けを行ってまいります。
また,快適な居住環境の実現のため,引き続き第一ひばりヶ丘住宅改築事業を実施するほか,住宅マスタープランに基づき,少子・高齢社会などに対応した住宅の確保,安心で住みやすいまちづくりに努めてまいります。
第8は,情報化による
まちづくりの推進であります。
私は,インターネットを活用する市民が着実に増加する状況の中で,本市として,本格的なIT時代にふさわしいまちづくりを進めていくことが大切であると考えております。
このため,新たに市民団体の運営によるITサポートセンターを勤労者総合福祉センター内に設置し,IT教育の推進や市民のIT活用の支援を図ってまいります。
また,公共施設を光ファイバーで接続し,行政情報ネットワークの高速・安定運用を図るとともに,電子申請・届出システムの導入により窓口サービスの向上に努めてまいります。
広報活動につきましては,市民の便利帳,タウンガイドを更新するほか,10月から茨城県域テレビ放送が開始されることにより,地域情報の放送時間が大幅に拡大され,地域に密着したきめ細かな情報提供が可能となりますので,本市としても積極的な活用を図り,行政情報や地域情報を発信してまいりたいと考えております。
第9は,行財政の改革による
豊かなまちづくりの推進であります。

○市民債抽選のようす
私は,今後の行政運営の基本として,社会経済情勢の変化に柔軟に対応しながら,質の高い行政サービスを効率的に提供していくことが重要であると考えております。
このため,16年度からの新行財政改革大綱に基づき,財政健全化に向け,市税滞納額の縮減,受益者負担の適正化,未利用市有地の処分推進等により自主財源を確保するとともに,スクラップ・アンド・ビルドの視点にたった事務事業の見直し,公共工事のコスト縮減に努めてまいります。
さらに,自立的な行政経営能力を確保するため,引き続き組織・機構の簡素化・効率化を進めるとともに,定員適正化のための中長期定員管理計画を策定してまいります。また,人財育成プランに基づき,職員一人ひとりの資質の向上と長期的視野にたった能力開発などに努めてまいります。
事務事業評価システムにつきましては,成果指標の設定や結果の公表等を進め,よりわかりやすく効果的なシステムとして運用してまいります。
また,現在,外郭団体に委託しております公の施設の管理運営につきましては,18年度からの指定管理者制度への移行に向けて,本市としての対応方針を検討してまいります。あわせて,今後の新たな施設建設・運営につきましては,効率的な施設整備や市民サービス向上のため,PFI手法導入の可能性を検討してまいります。
また,公社等の外郭団体につきましては,新たに経営改善計画の策定を指導し,サービスの向上や業務執行の効率化に努めてまいります。
さらに,まちづくり特例市制度につきましては,16年度は新たに身体障害者手帳の交付事務,有害図書販売に対する立入調査事務等の権限移譲を受け,地方分権の時代にあって,さらなる自己決定権の強化,行政運営の自立化に努めてまいります。